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[科学技術 · 産業 · 環境] [김원준 회원/キム・ウォンジュン 会員] Science in Biz: 技術覇権時代、グローバルな産学協力で急速に革新せよ (毎日経済 2022.03.10)
Date: 2022-04-08

毎日経済 | キム・ウォンジュン KAIST 技術経営学部 教授

2022.03.10

 

知識蓄積量の爆発的増加

企業単独でのR&Dだけでは限界

インテル (Intel Corporation)は世界の大学30校と提携

ボッシュもMITやハーバード大学などと協力

 

各国政府は産学協力を積極的に支援

韓国も革新生態系の造成に乗り出すべき

 

 

 

去る2月24日に筆者が所長を務める韓国科学技術院(KAIST)の革新戦略政策研究所(ISPI)が開催した「戦略技術のグローバル現況と技術地政学的対応」国際フォーラムでテーマ発表者が共通して掲げた話題は「グローバルコラボレーション(グローバル産学協力)」のための革新生態系造成だった。グローバル技術が主役である時代に国家競争力を強化し、急進的な革新を導くためには何より大学と企業間の協力をグローバルレベルで導かなければならないということであった。

 

このフォーラムに参加した革新研究の第一人者であるジョシュ・ラーナー(Josh Lerner)・ハーバード大学教授は「技術革新が今や急速なグローバルな流れに大きく依存し、様々な場所で多様に展開されているが、先端技術の革新を導く主体は依然として大学である」とし、「大学の研究活動に基づくベンチャー企業の創業革新が重要だ」と強調した。日本の東京大学の元橋一之教授も「これからは科学的研究が技術革新につながる科学経済時代(Science Economy)だ」とし、「技術革新で大学と企業が連携する革新生態系のモデルを新たに探すべき時期である」と指摘した。つまり、先端戦略技術の革新において、大学中心の革新生態系を強調したのであった。

 

海外企業もやはり能力のある世界の大学を積極的に求めている。この様な状況は人工知能(AI)・二次電池などの次世代成長動力分野と戦略技術分野で明確に表れている。インテルだけでも最先端の半導体技術であるAI半導体の開発のために協力しているグローバルな大学が10ヶ国30ヶ所もあるという。AIの研究に優れたカナダのトロント大学では、アマゾン、グーグル、アップル、ウーバーなど数多くのテクノロジー企業が研究所を置き、この大学と協力しようとしている。

二次電池に関しては、最近の研究成果の面で韓国と日本の企業に追いついているドイツのボッシュと米国のGMは特に産学協力に強い企業として知られている。ボッシュが推進するグローバルな大学との研究開発(R&D)協力ネットワークは米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)、スタンフォード大学、カリフォルニア大学バークレー校、ハーバード大学をはじめ、ドイツのミュンヘン工科大学、ヘルムホルツ研究所など10余りに達する。

 

こうしたグローバルな協力モデルに対する各国政府の積極的な支援も相次いでいる。ボリス・ジョンソン イギリス首相は昨年、イギリスのワクチン産業の成長を促進するため、企業と大学が共に入るワクチン製造革新センターをオックスフォード大学が位置しているオックスフォードシャー・ハウエル地域に1億9.600万ポンド(約3.167億ウォン)をかけて設立した。イギリスが強みで掲げる医薬革新のために作った研究所である。また、米国は理工系の学生と専門家に専門職の就業ビザの発給枠を増やし、韓国などで科学技術を学ぶ人材を積極的に取り入れ、産学協力に活用しようとしている。

 

それではなぜ今、グローバルな産学協力が重要になっているのか。これは「知識蓄積の負担」という科学技術パラダイムの変化に起因する。すなわち、科学技術分野において数多くの研究者が積み重ね続ける研究結果により、知識蓄積の量が増え続け、研究分野がますます細分化され専門化されにつれ、分野別専門家の層が平均的に徐々に薄くなり、後続の研究成果を創出するために知るべき知識量がさらに増加することによる。これにより、ある研究者が独自に革新を成し遂げることはますます難しくなる。このような現象をベンジャミン・ジョーンズ 米国ノースウェスタン大学教授は「知識の負担(Burden of Knowledge)」と理論を提示しました。

 

すでに企業が技術要素をすべて内部で開発できる時代は過ぎ去り、分野ごとに専門家を見つけるのが難しい状況下において、企業はグローバルレベルで世界の優秀な大学と協力を模索することになったのだ。世界の優秀な大学といち早く対応したグローバル企業は世界中の有数の研究者との産学協力を通じて、イノベーションのスピードを2~3倍加速させている。

 

大学も同じである。ノーベル賞受賞者を分析したジョーンズ教授の研究によると研究者個人の個別研究よりも、複数の研究者の共同研究結果によるノーベル賞受賞の比重がますます高くなっていることを確認した。また過去50年間において、すべての学問分野でチーム研究の成果が非常に有意な差を見せながら個々の研究成果より良い成果を出している。言い換えれば、加速している知識蓄積と、これにより拡大された知識の拡大という新しいパラダイムの基で、グローバルな協力研究が世界を変えてしまう様な急進的な革新(Radical Innovation)の最も重要な要素として浮上しているのである。

 

このような観点から、韓国内の大学と企業はどこに位置しているのか。今では「国内」という境界を破ってグローバルに展開しなければ、淘汰されるしかない時代がやってきた。特に戦略技術分野でのグローバルな協力はさらに必要不可欠となっており、これに対し韓国内の大学と企業は大々的な構造改善と体質変化を通じて「グローバルコラボレーション」を積極的に追求しなければならないのだ。

 

知識集約型社会の中で大学が高度な知識を習得した学生を供給し、企業の研究開発活動を支える科学的な知識の大きな供給源であることを否定する人は誰もいない。グローバル企業は先端技術の開発にグローバルな有数の大学の研究所と密接に協力し先端知識を吸収し、人材を発掘する戦略を同時に遂行する。また何より革新的な産学協力戦略で短期間に技術力の吸収を追求する企業が世界各地に現れている。これに比べて先端技術の開発で韓国企業と大学のグローバルな産学協力の成果は相対的に低調である。

 

現在、大学と企業のパラダイムは大きくシフトしている。グローバルな産学協力の下で競争力を確保しなければ、淘汰するスピードはさらに加速する。今まで以上にスタートアップ企業を育成し、積極的な合併・買収(M&A)を通じて、競争力のある技術革新の生態系を構築する戦略が必要な時である。

Resource: https://www.mk.co.kr/news/business/view/2022/03/222492/

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